毛布をしまえない

よなか/蟹アイスの日記です

【劇場版モノノ怪-蛇神】そこに意味はあるのか|映画感想

 

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『劇場版モノノ怪』三部作完結編、観ました(ポスターが撮れなかったのでムビチケの画像)

 

感想としては、作品自体はとても良かったけれど、内容と直接関係のないある要素がかなり最悪で、その要素によって作品やシリーズ全体の印象も台無しになっている。という感じでした。

 

呪詛を吐き出す意味も込めてポジティブな感想とネガティブな感想を書いていこうと思います。

 

 

ポジティブな感想

映像、音楽の演出は前二作と同様とても良かったです。特に画面がぐるぐると回るようなカメラワークは、巨大なモノノ怪(蛇神)が大奥の壁に巣食っているということとマッチしていて、映画館の大きなスクリーンで見る意義を感じさせてくれました。

ちょっと目が追いつかないところもあったけれど、どうせムビチケ複数枚買ってるしもう一度見直すのが楽しみだな〜くらいに思ってました。

あと完全に坂下様が姫ポジになっていて笑いました。作り手側のノリノリ具合が見える。三作目ともなり既存の登場人物が大抵薬売りさんに協力的なのもグッと来ました。唐傘の時に、劇場版薬売りさんの親しみやすさは怪〜ayakashi〜の薬売りさんに近いと感じたけれど、塩の結界のセルフオマージュも見れて良かったです。やっぱり劇場版薬売りさんは人の輪の中にいるのが似合う。

 

ストーリーも全体的には好きだな〜と思えました。

大奥で生きながら、天子とその妻である前に人と人でしょう?という価値観を持ったままの現在の御台様も、世継ぎが血を継いでいなくていいなら私達は何のために?と叫んだ三代目御台様も、人としては真っ当だけどシステムの中ではすり潰されてしまうというのは一作目から一貫しているテーマで良かったです。

三代目天子の死因が梅毒だったのもより一層、何のための人生だったのか?という遣る瀬無さがあって最悪で最高でした。御台様が病んでいない以上、大奥という仕組みができてから感染したのでしょうし、側室達ももれなく感染してるだろうし……。

 

現在の天子と溝呂木の友情?は私はあんまり刺さらなかったんですが、結果として2人が遠い親戚にあたるというのはちょっと面白いなと思いました。

しかし天局に利用された形とはいえ、血縁者を国の象徴の世継ぎとして潜り込ませた家が代々要職に就くってこう…ズブズブすぎるな……。

世襲制の馬鹿馬鹿しさ、国家統治と伝統の存続のために人を子作りの道具として扱うことの批判、結局は血の繋がりではなく世継ぎという存在が大事であるという虚しさ…タイミングもあり天皇制への批判になりまくっている。

 

唯一、最後の百目に関してはちょっと唐突かな…と思いましたが、火鼠で新しく生まれてくる命が最も尊い、と描いた上で「生まれてきたくなかった」という赤子の苦しみ、命を生むことは親のエゴでは?という視点も描いていたのは好きでした。もしかしたら本作の中で一番好きなポイントかも。

また個人的にはTV版の『座敷童子』の「生まれてくる赤子は幸せか?」「私が産みたいと望んでいるから」「この子が産まれたがってるの」という描写との繋がりも感じられたのも嬉しかったです。

ていうか水光院や常磐井の描写的に母親の苦しみとエゴというのも一つのテーマなのかな?

 

大奥という場所自体は続くんかいというところもありますが、そこに人の営みがある以上、モノノ怪を祓ってどうこう…ではなく、実際の歴史と同じように人の手で改善していくのが健全な形だと思うので私はあまり気になりませんでした。

あと、百目を祓っても人の苦しみの種自体はその人にずっと寄り添い続けるという納め方も好きでしたね。

総じて三部作の完結編としてかなり満足な内容ではありました。

 

以下、ネガティブな感想になります。

 

 

 

ネガティブな感想

 

 

結局櫻井孝宏出すのかよ。

これに尽きます。

鑑賞直後の呪詛▼

https://skyblur.uk/post/did:plc:x5doivcxhdb63w2w3fnuasgi/3mmy7jox3yknj

 

キャスト変更時の公式Xの声明▼

https://x.com/anime_mononoke/status/1630463070362550273?s=46&t=HGsLPsae2CKd7G08sa4UcQ

また薬売り役のキャストを変更をすることと致しました。「劇場版モノノ怪』は舞台を大奥に移し、女性たちの苦しみと救済を描こうとしております。その作品性の観点からの決断となります。

 

TV版において、櫻井孝宏の演技が重要な要素であったのは理解していますし、私自身かなり思い入れがあるというか、なんならこのアニメでの氏の演技がきっかけで初めて“好きな声優”という概念が自分の中に発生したくらいです。

その上で、キャスト変更発表時、この決断で製作陣を信頼できると安心した層も、嫌だったけど涙を飲んで受け入れた層もいたと思います(私は前者でした)。

むしろこのキャスト変更があったからこそ、TV版を見返す時も作品(キャラクター・運営)とキャストを切り離して見ることができていました。

 

ですが、結局最後の最後で元のキャストを出すのであれば、当時の私の気持ちはなんだったのか。

クライマックスのシーンを見ながらそんな思いがどうしてもチラついてしまい、三代目御台様の「私達は何のために」という台詞が浮かんでいました。

正直「女性たちの苦しみと救済を描こう」としたというキャスト変更理由は建前で、炎上対策でしかなかったのでは…?とすら思っています。

だって三部作の中で一番不倫(独身偽装)にブチ切れそうなモノノ怪って蛇神じゃん。

愛する人に自分だけを見てほしかった、人と人として愛し合いたかったという女性の存在が核心になっている今作に元キャストをわざわざ出すのであれば最初からキャスト変更をしない方がマシでしたし、既存ファンへのサービス精神だったとしても作品テーマに対して不誠実な態度にしか思えませんでした。

っていうか単純に最初の声明と筋が通ってなくてダサいんだよな。悪いこともダサいこともすんなって言ってんの。

 

まあ正直、もしかしたらTV版の薬売りさん出るのかなー?とは冒頭に貼ったムビチケのビジュアルで予想してたんですが、プリキュアオールスターズみたいに別世界線の薬売りさんが大量に出たり、姿だけで声の出演は無し、みたいな形だと思ってたんですよね。

いや全然喋るしレジェンド枠なんかい。

なんだかもう本当にがっかりで、そしてこの内容なのに公開3日目までネタバレ禁止のお願いを出している公式にもがっかりしました。だってこれ知ったら映画館では観ないという選択をする人も絶対出るもんね。ていうか前売り出す時に発表してくれない?4枚買っちゃったんですけど。まあ信頼したのはこっちの責任だけどさ。

 

終わってみれば一作目の唐傘が一番好きだったな…という感想でした。(唐傘>火鼠なのは単に私の好みです。)

私の中でモノノ怪シリーズが思い入れのある作品であることは変わりませんが、正直好きの度合いは下がってしまったというか、今後TV版・劇場版を見返したら絶対この怒りと落胆を思い出すのだろうな…と思うと何してくれてんねん…という気持ちが拭えません。

 

あ〜あ。

 

ちなみに映画鑑賞前に400ml献血してコラボグッズのクリアファイルも貰ったんですが、薬売りさんスタイルのけんけつちゃんがかなり良かったです。

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物語って私の手で続くらしい。続いてもこんな形で終わるならコリゴリかも!

 

コラボは都内の献血ルームで実施してるので行ける人は行こう!

https://www.bs.jrc.or.jp/ktks/tokyo/2026/04/post-662.html